芸術には、さまざまな表現がある。
心の内面をえぐるようなものから楽しくポップな表現まで。
オーガニックなものからメカニカルなものまで。
アナログからデジタルまで。
それらすべての表現は、元へたどると「人間」へ行き着く。人間が表現しているのだから当然なのだけど、そう気づいていない作家も鑑賞者もいる。私たちは、自己を忘れるようだ。なにせ、自己はもともと与えられたもの。欲して手に入れたのではない。「あって当然」の極致といえる。
でも、自分という「人間」を忘れすぎた作品は、何か弱い。肉体という物質である人間だということを少なくとも作家は、「知っている」べきではないだろうか。
感動は、肉体から生まれる。