2009年4月6日月曜日

アートフェア東京2009


一般初日の金曜日午後に友人と会場へ。入り口周辺でまず昨年より人が少ないと感じる。入場するも、やはり昨年と比べると人が少ない。心なしか、ギャラリーの人も盛り上がっていない。ふと、「アートバブルがサブプライムと共に弾けて、今年は駄目だろう」との知人の言葉を思い出した。まあ、それは仕方のないことだ。アートの責任ではない。


そんな、経済的な問題はさておいたとして、作品の質も昨年よりさらに低下したように感じた。足を止める気にならないなか、むりやり興味どころを見つけて、立ち止まるような感じ。落書きのような、どこかで見たことがあるような、そんな作品が多い。でも、それが100号くらいの大きさで描かれていたりするから、描いている方は本気なのだ。「落書きでいい」。そういう風潮が出来て、「それでいいんだ」と自己肯定し、「その気になった」作品たち。若い作家ほど、その気になってしまう。こんな風潮が長続きするはずがないのに。彼らはどうなってしまうのだろうか。・・・まあ、人の心配してる場合では無いのだけれど。


とはいえ、歴史を振り返ると、芸術とムーヴメントは常に共にあったのも事実で、いつの時代も多くの作家がそれに飲み込まれ、それが正しいと信じて活動してきた。その中の一部が今でも過去の美術遺産のように美術館に眠っている。その足下にはいまや形にも残されていない無数の同類作品の亡骸があったはずだ。これからも、こうして「アート」は「アート業界」によって作られ、壊され、それを繰り返していくんだろうな。

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