2009年10月9日金曜日

粘土と折り紙のような、人間

彫刻家は、粘土や石などを使って人体を作り出してゆく。
粘土ならば、初めの一握りの土塊が集まって、集まって、こねられて、ちぎられて、人のかたちになってゆく。
一方で、本当の人間は1つの細胞が増えて、増えて、こねられて、ちぎられて、出来てゆく。
なんだか似ているようで、面白い。
けれど、人の胚発生における、「こねられる」過程は、実は粘土よりも折り紙に近い。折り紙は、初めに折られた部分の上に次々と折り重なって最終的な形になってゆく。複雑な折り紙は、単純な折り紙からの派生であることなども、まるで系統発生を表しているようにも見えてくる。
粘土と折り紙を足したような、そんな出来方をする人間。

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