2016年12月10日土曜日

新美での頭頸部造形講座の感想と反省点

 新美で12月4日(日)に行った、頭頸部を骨から造形する実技講座は、募集定員を超えて69名で締め切る盛況を見せた。事前準備を整えたので、当日の手順は滞りなく進んだ。当日の教室は手前から奥まで学生で埋まり壮観である。造形物はせいぜい20センチほどなので、私の手元をカメラで捕らえ、それをプロジェクターと大型モニターに映しての実演形式を取り、それを見ながら受講生も自ら造形していった。新美の講師が2名学生サポートとして教室内を常に見回った。
 おそらく、ほとんど全ての学生が頭頸部の内部構造を知らないうえで作り始めたにも関わらず、そして9時から5時までの1日だけで、それなりの完成度まで到達することができた。これは、学生の主体的なモチベーションがなければ無理だったろう。

 基本的には、出版した自著に沿った材料と手順で行い、用意した油土はひとり2キロ。始めパッケージ(1パック1キロ)を見て足りないかと感じて、若干小さめに造形したところ結局多くの粘土の余りが出た。油土はレオンクレイの赤色パッケージ、つまりもっとも柔らかいものを選んだ。驚いた事に、レオンクレイの品質は非常にムラがある事が今回明らかになった。これは60人以上が一斉に使用した事で判った事実だが、赤パッケージでも随分と硬い粘土が混ざっていて、ほとんど黄色パッケージの包み間違いでは無いかと思うものや、同一の塊の中で硬軟混ざり込んでいたりと、結構酷いものだった。匂いがなく良い粘土なだけに、品質の均一化というごく当たり前の部分は整えて欲しいものだ。しかし、油土のような市場規模が限られている商品がそう直ぐに改良されるとは考えづらく、今後大量に使用する際は、価格が高くなるが海外製品を選ばざるを得ないかもしれない。
 使い始めにヘラで油土の塊をスライスする事で指で練りやすくなるが、今回はヘラは予備校内からかき集めたので、鉄ベラやつげベラが混ざり、厚みのあるつげベラが回った学生はスライスするのに苦労していた。今後は薄い金属ベラもしくは100円ショップで売っている包丁の刃を殺したものを用意すべきと感じた。
 私の造形過程はカメラで撮影して映し出していたが、背景が一緒に映り込むと随分と見辛くなることが判った。背景が均一色となるようにシートや紙を用意するようにしたい。
 内容は、同時間ならばもっと効率化を図り、余裕をもって造形する時間を確保しなければならない。今回と同程度の造形密度は本来なら2日は欲しいところだった。


 反省点が色々と見えたが、従来の造形学習とは異なる内容に多くの若い学生が興味を示してくれたことは嬉しい。

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