2013年7月6日土曜日

生命の美


 も崇高な美は、流れゆく美だ。それは瞬間ごとに生まれ消えゆく。その連続的な過程を私たちはただ眺め、そこに感動する。生命という流れ。昨日と今日、変わらないように見えるけれど、変容している。今の美は、今しかない。そうしている間にも流れゆく。

 がみな、自己存在という生命の美を宿している。もう一度確認しよう。私たちは天然に生まれた自然物だ。あなたがもし、誰かに美を見出すのなら、あなたもまたその美を自らに宿している。

 命の美の前にあっては芸術作品も時に標本のように味気なくなる。はかなさと美とは相関する。こんこんと湧き出る生命を留め置く手立てはない。だから、気付いたのなら後回しになどしてはいけない。

0 件のコメント: