2008年10月18日土曜日

顔面の原始運動

赤ちゃんは、全ての感情を全身をつかって表現する。大人になると、たいていのことは顔の表情だけですませるようになる。もちろん、時に体で怒りを表現してしまった者がニュースざたになったりもするわけだが。

幼児期は、「顔」と「体」の分け隔てがないようだ。表情を持たない動物も同じように分け隔てがない。いったい人間はいつの時から、感情を顔面で表すようになったのだろうか。どんな理由がそこにあったのだろうか。顔面だけのコミュニケーションが有効な状況・・・体は別な動作をしていなければならないような状況だろうか。ふと、かつて人類は水辺で生活し、頻繁に水中に浸かっていたがゆえに体毛を失ったとする「アクア説」を思い出す。水中で立ち泳ぎをしていたなら、コミュニケーションは水面から出ている顔面でおこなうより仕方ない。

きっかけは何だったのかわからないが、今では顔と体は別々の仕事を同時にこなしている。仕事をしながら笑うことも出来る。人以外の動物は全身の運動で感情を表すから、それは原始的な運動だともいえる。人間は、顔面に原始性を残している。そう思えば、顔面はいつでも裸なのも納得がいく。

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